2012年4月1日、座間市栗原中央に開設したグループホームです。 アットホームな雰囲気で、入居者様がいつまでも笑顔でいられる介護を目指しています。| グループホーム イー・ケア座間

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2015年2月20日金曜日

ズバリ!! 解説

ズバリ!!解説』シリーズ第3弾。
今日はイー・ケア座間便り2月号に掲載した

「レビー小体型認知症をズバリ!!解説」を公開します。



「レビー小体型認知症」をズバリ!!解説

近年、注目されている認知症に「レビー小体型」という認知症があります。
今から約40年前に精神科医である小阪憲司先生によって発見され、
世界中で注目を集めるようになりました。
現在、日本では約50万人の患者がおり、「アルツハイマー病」に次いで多い認知症となっています。

「アルツハイマー病」との大きな違いは、主症状に「幻視」がみられます。「幻視」は「幻覚」の一種で、実際には存在していないものが見えてしまいます。「レビー小体型認知症」による「幻視」はかなり鮮明で、「自分の布団に誰か寝ている」などと本人にはハッキリと見えています。このような「幻視」が原因で「妄想」に繋がり、異常とも思える行動をすることがあります。例えば、「小さな子が家に来て、私に危害を与えようとしている」ということがあります。「小さな子」というのは実際には存在しない「幻視」であり、「危害を与えられる」というのは「妄想」となります。このことによって、「夜が怖くて眠れない」ため昼夜逆転状態になることもあり、「一人でいるのが怖い」と人を求めて歩き回ることがあります。一見すると奇妙な光景ですが、本人には「幻視」「妄想」という感覚はなく、「実際に起きている現実」です。介護する側は「幻視」「妄想」ということにとらわれず、まずはその人に起きている「現実」を理解することが大事になってきます。

また、「レビー小体型認知症」は幻視や妄想などの精神的な症状だけではなく、手足の震えやこわばり、動作がゆっくりになるなどの身体的な症状も現れます。これは「パーキンソン病」という病気の症状と同様です。「パーキンソン病」は脳内の「ドパミン」という神経伝達物質が減少してしまうことにより、運動の指令(神経伝達)がうまくいかず体の動きが不自由になります。

異常なたんぱく質が神経細胞に溜まったものが「レビー小体」で、「レビー小体」が脳の「脳幹」という場所に現れると「パーキンソン病」となり、大脳皮質全体に広がって現れると「レビー小体型認知症」となります。なぜ「レビー小体」ができてしまうかということについては未だ詳しくは分かっていません。

昨年、認知症の治療薬である「アリセプト」というお薬が「レビー小体型認知症に効果がある」ということが発表され、世界で初めて「レビー小体型認知症」の治療薬となりました。

 

ズバリ!!

レビー小体型認知症の「幻視」「妄想」は、
 
本人にとって「現実」である



次回は、「その他の認知症」をズバリ!!解説します。




今日はここまで。

小野田でした。  (@_@)/ずばり!